東京都心、中古も「億ション」 23年、海外マネー流入
東京都心で中古マンションの価格が高騰している。都心6区では、23年の平均売り出し価格が初めて1億円を超えた。国内の富裕層や転売目的の海外投資家が買いあさり、新築同様の過熱感が生まれている。 バブルの象徴、狂乱のディスコ「ジュリアナ東京」跡地はどうなった? かつての倉庫街に押し寄せる巨額の投資マネー
東京都港区にありながらにぎわいとは無縁の高級住宅街、白金。7階建てマンション「朝日エンブレム白金台」の一室が23年末、新たに売りに出た。築27年で広さは約87平方m。ファミリータイプの角部屋は現在約1億7千万円の値が付く。 仲介大手の大京穴吹不動産(東京)が仕入れ後に全面リフォームし、絵画を飾る空間を設けるなど内装を変更した。 都心では、国内の富裕層だけでなく「値上がり益を狙う顧客も非常に多い」(担当者)。再開発を見込んだ外国人が現金で買い、数カ月後にさらに高値で売り出す―。マネーゲームのような動きも見られるという。 調査会社「東京カンテイ」によると、都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)では23年の70平方m当たりの平均売り出し価格は前年比6.3%上昇の1億419万円。初めて1億円を超えた。