明らかになりはじめた戒厳令の裏側、尹錫悦大統領を突き動かしたのは陰謀論好きの政治系YouTuberだった可能性
■ 極右YouTuberと同じような主張 尹大統領が戒厳令宣布時に繰り返し使用した「従北勢力」「反国家団体」という単語もやはり保守系YouTuberの常用コメントだ。民主党を支持する進歩系YouTuberが国民の力を「親日勢力」と攻撃するように、保守系YouTuberは民主党を「従北勢力」と攻撃する。 尹大統領は4日午前、戒厳令以後の事態収拾のために大統領と向かい合って座った韓悳洙(ハン・ドクス)首相と韓東勲(ハン・ドンフン)代表に向かって「従北勢力を撲滅できるよう弾劾を阻止してほしい」と要求したという。 韓東勲代表は6日午前、国民の力緊急最高委員会議を開き、「昨夜、前回の戒厳令宣布当日に尹大統領が 高校後輩のヨ・ソンヒョン防諜司令官に、主要政治家らを反国家勢力という理由で逮捕するよう指示した事実、大統領が政治家ら逮捕のために情報機関を動員したという事実を信頼できる根拠を通じて確認した」とし、「新たに明らかになっている事実を勘案すれば、大韓民国と国民を守るために尹錫悦大統領の早急な職務執行停止が必要だと判断する」と述べた。 これで、5日までに弾劾反対の意見に統合されていた国民の力も弾劾賛成に転じる可能性が一気に高まった。7日午後に国会で評決が行われる尹大統領に対する弾劾案は、約20人とも言われている親韓系(韓東勲派閥)議員が賛成に回れば通過するだろう。韓国の政界はまた8年前の12月に逆戻りすることになりそうだ。
李 正宣