環境保全のための「ふるさと納税」約1700万円の大半を観光事業に使用 「目的外使用で条例違反」と賠償求める住民訴訟に屋久島町、口頭弁論で棄却求め争う姿勢
屋久島町が環境保全のためのふるさと納税寄付金を観光事業に使用したことは条例に違反するなどとして、荒木耕治町長と当時の副町長、担当課長に約1700万円の損害賠償を請求するよう、町議の男性が町に求めた住民訴訟の第2回口頭弁論が5日、鹿児島地裁(窪田俊秀裁判長)であった。町側は「条例違反ではない」として請求棄却を求め争う姿勢を示した。 訴状によると、町は2022年度に環境保全事業に使用する目的で募ったふるさと納税寄付金約1700万円の大半を、主目的である海底清掃ではなく、観光ガイドの冊子や動画制作のために支出。今年4月に監査請求したが、請求は退けられたとしている。
南日本新聞 | 鹿児島
【関連記事】
- 「強者と弱者の間に立って何が中立か」…水俣病から見える差別、人権問題「加害者を許すか決めるのは被害者」 相思社設立50年、水俣市で記念講演
- 日置5人殺害 「犯行時、被告は重度の統合失調症だった」控訴審で新鑑定医が主張、一審と意見分かれる 高裁宮崎支部初公判
- 命を奪った“魔のカーブ”…「夫の最期の言葉を知りたい」。同僚の漫然運転が切り裂いた家族の未来 現金輸送車は崖下へ転落した〈法廷傍聴記〉
- 20年12月に死刑判決…控訴審の争点は責任能力の有無か 日置5人殺害、30日に高裁宮崎支部で初公判
- 知人男性を包丁で複数回刺し失血死させる 服役を繰り返した上での犯行「強い非難に値する」 68歳の無職男に懲役25年を求刑 鹿児島地検