「ハンディファン」は猛暑日に使っちゃダメ! “逆効果の暑さ対策”に医師も警鐘
熱中症対策で大切なことは?
編集部: 熱中症対策では、こまめな水分補給などが挙げられていますが、改めて熱中症を防ぐために大切なことを教えてください。 中路先生: 熱中症対策として今回は、「水分補給」「ハンディファン」「寝不足」の3点についてお話しします。 まず、熱中症の予防にはこまめな水分補給が必要ですが、その補給の仕方に注意が必要です。「のどが渇かなくても飲む」ことが重要です。のどが渇いているときには、すでに脱水状態であると言えます。また、高齢者などは症状が出ないことがあるため要注意です。飲みたいと感じなくても、入浴や寝る前、運動などの汗をかくイベントの前には水分補給をして、その後も水分補給をすることが重要です。加えて、コーヒーやカフェインが入った飲料、アルコール類は利尿作用があるため、かえって脱水を引き起こすリスクがあります。熱中症対策の飲み物としては、麦茶やスポーツ飲料などがおすすめです。 最近登場したハンディファンについては、小型かつ軽量で携帯できる点が優れています。しかし、ハンディファンはあくまでも風を起こすのみの機器であり、エレコムも言及していたように体温よりも高い風を当てると逆効果です。屋外ではなくエアコン効いた室内などで使用するといいでしょう。 最後に、夏はオリンピックや花火、夏休みなどのイベントがあり、ついつい夜更かしする機会が多くなります。しかし、寝不足で疲れがたまると熱中症になりやすいため、規則正しい生活を心がけることも熱中症予防に重要です。
編集部まとめ
気温が35℃以上の猛暑日が続いていますが、ハンディファンの販売メーカーが、「気温が35℃以上の中での使用は逆効果になる」と公式Xで警鐘を鳴らしました。今後も猛暑日などが続くと見込まれる中、ハンディファンが逆効果になる使い方には注意が必要です。
監修医師:
中路 幸之助 先生(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター) 1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。