ありがとうタンタン…神戸のジャイアントパンダ、28歳で旅立つ ファンに愛された「神戸のお嬢さま」【2024年・タンタンとのお別れ】
上品で愛くるしい姿から「神戸のお嬢さま」と呼ばれ、多くのファンに親しまれた神戸市立王子動物園のジャイアントパンダ「タンタン」が2024年3月31日夜、28歳で旅立ちました。SNSなどには「今までありがとう」「さようなら」「ゆっくり休んで」といった感謝と別れの言葉があふれました。
亡くなる10日前、体調悪化の報告…
王子動物園がホームページ上でタンタンに体調悪化が認められることを報告。数日前から液体栄養剤を飲まないなどの食欲低下傾向があるほか、投薬も不安定な状態になっていることを知らせました。 タンタンは2020年7月に借り受け契約が終了しましたが、コロナ禍や2021年春に判明した心臓疾患の治療のため中国への返還が延期に。2022年3月からは一般観覧が中止されていました。同園は「引き続き、タンタンの応援をよろしくお願いいたします」と呼び掛けました。
3月31日、天国へ
2024年3月31日夜、タンタンは旅立ちました。2000年に来園し、多くのファンに愛されたタンタン。人間であれば100歳くらいだといい、王子動物園によると、2023年10月頃からトレーニングに集中を欠いたり、散発的に薬を飲まず、投薬が不安定になる状態になっていたといいます。 「また会いたい」というファンの願いは叶いませんでしたが、SNSには「タンタンありがとう」「天国でゆっくり休んで」などの声が相次ぎました。
担当飼育員の思い
一般観覧中止から2年。ファンとタンタンをつないだのは、担当して16年という飼育員の梅元さんがXで毎日発信し続けた「 #きょうのタンタン 」でした。 治療も観覧も“タンタン・ファースト”だったと振り返る梅元さん。急な観覧中止や時間短縮も受け入れてくれたファンにあらためて感謝の気持ちを伝えました。「あの子がもういないのがさびしい」と話す梅元さんの思いは。
タンタン追悼式
5月10日には王子動物園で追悼式が開かれ、地元住民やファン、園職員らが参列。100人枠の一般募集にはおよそ4000人もの応募がありました。 追悼式では、長年タンタンを担当した飼育員が「そちらでは体が楽になって仲間とのんびり過ごせているといいですね」「よく頑張ったね。ゆっくり休んでね。ありがとう」と天国のタンタンに語りかけました。
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