40代、おひとりさま女性です。老後に向けて生命保険には加入していますが、入院したときの生活費が心配です。備えはどうしたらいいですか?
老後に向けて、働けなくなったときの生活費など心配事が多い人もいるでしょう。病気やけがで入院した際の生活費は、健康保険や生命保険でカバーできます。 本記事では、病気やけがで働けなくなった場合の収入減をカバーできる「傷病手当金」や「就業不能保険」について解説します。そのほか、備えられる生命保険についても解説していきます。
入院時に生活費をカバーできる保険
病気になって仕事を休んだ場合、会社から給与を受け取れず生活費に困ることも予想できます。ほかに稼いでくれる家族がいない場合は、不安な人も多いでしょう。 病気やけがによって会社を休んだ場合は、健康保険から傷病手当金が支給されます。また、国民健康保険被保険者で傷病手当金を受け取れない人は、民間の生命保険の「就業不能保険」に加入することで、仕事を休んで減ってしまった収入をカバーできます。 本項では、傷病手当金と就業不能保険について解説します。 ■傷病手当金 傷病手当金は、病気やけがによって会社を休んだ場合、公的健康保険からお金を受け取れる制度です。国民健康保険の被保険者は、利用できない点に注意しましょう。 傷病手当金が支給される条件は、以下のとおりです。 ●業務外の病気やけがであること ●仕事に就けないこと ●連続する3日間(待期)を含め、4日以上仕事に就けないこと ●休んでいる間に給与が支払われていないこと 傷病手当金を受け取りたい場合は、上記に当てはまっているか確認しましょう。 1日当たりに受け取れる傷病手当金は、以下の計算式で求められます。 【支給開始日の以前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日×2/3 これにより、これまでの給与の70%程度が支給される計算です。 ■就業不能保険 就業不能保険は民間の生命保険のひとつで、働けなくなった場合に収入を補てんできます。病気やけがで働けない場合に、一時金や年金などの形式で給付金を受け取れる仕組みです。 加入する就業不能保険によって、保障内容はさまざまです。入院期間が短いと保険金が支給されなかったり、精神疾患は対象外だったりすることなどがあるため、保険加入前に支給要件について把握しておきましょう。