紺野ぶるまが「女芸人の悩み」を告白…出産したら扱いが急激に変わった「男芸人との圧倒的な差」
即興謎かけでブレイクし、ピン芸人として活躍する紺野ぶるまさん(松竹芸能)。2019年に一般人男性と結婚したことを発表し、2022年4月には第一子出産を報告した。 【マンガ】出産したら扱いが急激に変わった!…「男芸人との圧倒的な差」 妊娠、出産、子育てを通して、人間関係や社会の見え方が変わったという紺野さんに、芸人として、ひとりの女性として日々のモヤモヤを、最近挑戦しているというマンガとともに語ってもらう。 今回は、結婚・出産を機に変化した周りの態度に抱いた違和感について綴ってもらった。
結婚したら「誰かの奥さん」として扱われる
芸人をしていると時々仕事やライブの後に打ち上げがあります。 結婚を機にだいぶ誘われなくなったのですが、これがなかなか寂しいもので…! 「新婚だから」と気を遣ってもらうたび、「いやわたし飲み行きまくってるし、スナックとかも行くし~」となにも変わってない感を出すのによく躍起になってました。 特に男芸人に「旦那さんに悪いから」と言われると、そもそも旦那に後ろめたくなるような仲ではなかったはずなのに結婚した途端、急に「誰かの奥さん」として接されることにもめちゃくちゃ違和感がありました! この感じ知ってるぞ、と回想してみたら、小学生の頃、仲良く遊んでいたのに、一度プールの授業を見学しただけで、「あいつはもう女らしい」とよそよそしくされた切なさに似てました。 そういえばあのときも「いやいやわたしコロコロコミック読んでるし、うまい棒毎日食べてるし」と仲間に入れてもらおうと必死でした。 結婚しようと誰と住もうと、行きたければいくし行きたくなかったら行かないというのは変わらないし、機会が爆裂に減った今誘われると前よりもめちゃくちゃ嬉しいものです!
「子持ち男芸人」にはなんで聞かないんですか
そして出産をした暁には、周りが常識人であるほど気を遣って誘われなくなります。 なんなら楽屋で残って雑談してるだけで「早く帰りな」と素早い帰宅を促されることもあります。 実にありがたいお話ですが、夢中で話してる時に「ぶるま時間大丈夫なの?」と肩を叩かれると、ちょっと恥ずかしい気持ちになります。この感じ知ってるぞ、と回想してみたら、駅の改札で残高不足で通れなかったときの不意の突かれ方に似てました。 確かにお迎えがある時や、夜泣きであまり眠れていない時などは挨拶も早々に小走りで帰りますが、そうでない日の雑談はもう大歓迎なんです。はしゃがせてほしいんです。 なんなら終わりが22時くらいなら帰っても子どもは寝ているので「同じ夜なら飲まなきゃ損損」状態。 そういう夜を過ごすと次の日からより子育てを頑張れます。 子どもが勝手に寝てくれるようになるまでの10数年、全く出歩かないなんて私には皆無なのでこういう日にまとめて遊んでおきたいのが本音です。 なので夫が家にいてくれる日で、お世話になってる先輩や番組の飲みの席は参加したいに決まってます。 でも参加の旨を伝えると大体「え? ! いいの? ! 子どもは? !」「一人で見てくれる旦那さんえらい!」と驚かれるので「あ、うち家賃も生活費も折半ですし、旦那が仕事の時は私が一人で見てるんですよ~」と今これを読んでくださった5倍の速さで説明し、さらに同じく子持ちの男芸人に「うちとそこまで月齢変わらないですけど私と同じこと聞かれました? ! 聞かれないんですよね、不思議ですよね~奥さん偉いですよね~」と口元に白い泡を溜めながら放ってしまいます。 (あれ、こういうところかな、誘われないの…! ) とはいえ、そもそも私が爆裂に売れていたらそんな説明いらないのかもしれません。 結婚した時も出産の時も「芸人やめちゃうんですか?」なんて聞かれましたが、男芸人みたいに「子どもが生まれたんだからこれからはさらに頑張らないといけないね!」と言われるような自他ともに認める逞しい人間を目指したいものです…!
紺野 ぶるま(芸人)