パリオリンピック

試合後に握手を交わしたココ・ガウフ[写真/ゲッティイメージズ]

パリオリンピック（フランス/パリ、レッドクレー）は30日、テニス競技の女子シングルス3回戦が行われ、第2シードのC・ガウフ（アメリカ）は第13シードのD・ヴェキッチ（クロアチア）に6-7 (7-9), 2-6のストレートで敗れ、ベスト8進出とはならなかった。試合後の会見でガウフは重要な局面で疑惑の判定が下されたことに「今日の結果に影響を与えたと言うつもりはない」と言及した。 20歳で世界ランク2位のガウフがオリンピックに出場するのは今回が初。今大会では1回戦で世界ランク124位のA・トムヤノヴィッツ（オーストラリア）、2回戦で同85位のM・ルーデス＝カーレ（アルゼンチン）を下し16強入りを決めた。 この試合、ガウフは第1セットをタイブレークの末に落とし先行される。そして続く第2セット、ガウフは第3ゲームでブレークに成功するも直後の第4ゲームでブレークバックを許す。そして第6ゲーム、ガウフが30-40とされると物議を醸した場面が訪れる。 ガウフが放ったサーブをヴェキッチが返球すると線審はアウトのコール。しかし主審はインの判定を下しており、その後のガウフの返球がネットにかかっていたことから重要な局面でブレークを奪われる。 この判定にガウフは涙ながらに猛抗議。自身が打つ前にアウトのコールがあったとし主審に訴えスーパーバイザーを呼ぶ事態となるも判定は覆らず、ゲームカウント2-4とリードされる。その後、ガウフは第8ゲームで3度目のブレークを許し1時間58分で力尽きた。 国際テニス連盟のITFは公式サイトにガウフのコメントを掲載しており、この試合での疑惑の判定を次のように振り返った。 「あのポイントを取れば試合に勝てたとは言えない。でも、ブレークダウンしたことは確か。あのポイントをやり直せば大きな違いが出たかもしれない。この1ポイントが今日の結果に影響したとはここで言うつもりはない。なぜなら、それが起こる前から私はすでに負けていたから」 「彼女（ヴェキッチ）は良いプレーをした。彼女はウィンブルドンで好調を維持してきたので、厳しい試合になることは分かっていた。第1セットではチャンスがたくさんあった。先行していれば、第2セットで勢いがついたかもしれないね」 勝利したヴェキッチは第7シードのM・サッカリ（ギリシャ）と第12シードのM・コスチュク（ウクライナ）の勝者と対戦する。 なお、敗れたガウフは女子ダブルスにJ・ペグラ（アメリカ）とペアを組み第1シードとして、混合ダブルスにT・フリッツ（アメリカ）とペアを組み第3シードとして出場。会見ではメダルの獲得に意欲を示した。 「その試合に向けて精神的にベストを尽くすつもり。今日は厳しい試合だったが、何かを持ち帰りたいと思っている。メダルが主な目標。ロッカールームに行ってリセットし、混合ダブルスに向けて準備を整えるわ」