ゴルフ場の暑さ対策は来年以降どうなる!? クーラー付きカートの普及や新しい芝種の登場など今後期待できることとは?
改良された新しい芝種の登場に期待
高温多湿の気候になってしまった日本のゴルフ場では、寒冷地型のベントグリーンの管理は厳しいものがあります。しかも通常のゴルフ場で考えてもグリーンは18個以上あり、一つずつの管理にそうそう手間暇もかけられません。 コーライグリーンはゴルファーの人気は今ひとつ。芝の密度や転がりなどのよさから、ベントグリーンを求める声は減りません。 そんな中、トヨタから省管理型のプレミアムコーライ芝「TM9」という新種の芝が発売され、注目を集めています。従来品種のコーライ芝に比べて芝の葉が緻密で濃い緑色が映える芝です。グリーンやフェアウェイには適していないそうですが、肥料や芝刈り回数が半分以下に抑えられる点が画期的。クラブハウス周りや芝刈が難しいエリアに植えれば管理が省力化され、ベントグリーンのメンテナンスにそのぶん時間を割けるメリットがあるかもしれません。 ゴルフ場が導入するには前述のカート同様、コスト面の課題はありそうです。ただ今後「TM9」の後継芝が出てきてグリーンにも張れるようになれば、酷暑のコースメンテナンスも状況が変わってくるはずです。 病気のベントグリーンでプレーするのは本当に残念ですが、急激に厳しくなったゴルフ場メンテナンスの過酷さを受け入れ、今後の動向を見守るしかありません。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。
猿場トール