猿翁さんらとの別れ惜しむ 中車さん「前を向いて」
昨年83歳で死去した歌舞伎俳優市川猿翁さんと、76歳で死去した弟段四郎さん合同の「沢瀉屋 送る会」が28日、東京都内のホテルで開かれた。終了後、猿翁さんの長男中車(香川照之)さん(58)が取材に応じ「父と叔父の精神を継いで、しっかり前を向いていきたい」と話した。 祭壇には2人の遺影が並び、歌舞伎俳優や関係者ら約700人が白いカーネーションを献花。猿翁さんは三代目猿之助時代に現代風のせりふ回しや音楽を用いた「スーパー歌舞伎」に取り組み、一世を風靡。段四郎さんは重厚な演技で、古典から新作まで兄を支えた。 中車さんは25歳のころ、疎遠だった猿翁さんを公演先に訪ねた思い出を披露した。