ペレスの続投を決定も、才能ある若手を抱えレッドブルF1代表はラインアップ問題に頭を悩ませる
レッドブルF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、チームの現在のドライバーラインアップに“問題”があることを認め、将来に向けて“素晴らしい才能のプール”の育成にすでに取り組んでいると語った。 【写真】2024 FIA F2第10戦スパ・フランコルシャン アイザック・ハジャル(カンポス・レーシング/レッドブル育成) ベルギーGPの週末には、サマーブレイク中にマックス・フェルスタッペンのチームメイトであるセルジオ・ペレスを交代させることをチームが検討しており、ダニエル・リカルド(RB)が候補のひとりだという憶測が流れていた。しかし、リカルドは2024年シーズン前半に好成績を出せておらず、また彼の現在のチームメイトである角田裕毅も、現時点ではレッドブルの候補とは見なされていないと報じられている。 昨年、リカルドがフリー走行中の事故で左手の中手骨を骨折したため、5レースにわたってリアム・ローソンが彼の代役を務めたが、そのローソンが空いたシートのいずれかの候補になるかもしれないという見方もある。しかし結局のところ、どの選択肢も現状維持より優れているとは考えられなかった。これは、ドライバーの入れ替わりが当たり前だったレッドブルとそのジュニアチームの過去とは大きく異なる。 モータースポーツコンサルタントであるヘルムート・マルコのドライバー育成プログラムは大きな成功を収め、ドライバーの長い待機リストができた。その道を歩んだドライバーには、リカルド、フェルスタッペン、ローソン、セバスチャン・ベッテル、アレクサンダー・アルボン、ピエール・ガスリー、カルロス・サインツなどがいた。 近年、才能の流れがやや枯渇しているように見えるが、それでも現在19歳のアイザック・ハジャルがFIA F2のドライバーズ選手権で首位に立っている。ハジャルの一歩後ろでは、プレマ・レーシングのドライバーであるアービッド・リンドブラッドが、FIA F3のデビューシーズンで好結果を出している。ルーキーながらチャンピオンシップ争いに加わり、先月のシルバーストンではスプリントとフィーチャーレースでダブル優勝を果たした。 ホーナーは、レッドブルは現在のF1ドライバーラインアップに頭を悩ませているかもしれないが、将来は依然として明るいと主張した。 「我々は問題を抱えている」と、ホーナーは先週末のスパで認めた。 「しかし、明日のための解決策も持たなければならない。そして、我々には素晴らしい才能のグループがいると考えている」 「我々には経験があり、若さもある。リアムが控えているし、ハジャルはF2で素晴らしい仕事をしている。アービッド・リンドブラッドという、F3で本当にエキサイティングな才能を持っていると私が考えているドライバーがいる。我々には素晴らしい才能の持ち主たちがいる」 ホーナーは、ペレスが今シーズンの残りをレッドブルで過ごすことを認めたが、彼が2025年もその位置に留まるためには、ドライバーズランキング7位かつフェルスタッペンに146ポイント差という現状を改善する必要があるという。もしペレスが冬の間にチームから外されることになれば、新人にとってひとつかそれ以上のシートが空くかもしれない。ローソンとハジャルは、物事をふたたび動かすための確実な選択肢となる。 [オートスポーツweb 2024年08月05日]