新iPad mini、Apple Intelligence対応で仕事や創作はどう進化する?
仕事や創作活動で即戦力になるApple Intelligenceの機能
Apple Intelligenceの中から仕事や創作活動の即戦力になりそうな機能をピックアップしよう。 その1つが「Writing Tools(作文ツール)」だ。メールの本文を含むドキュメントのテキストをApple Intelligenceが要約したり、ユーザー自身が書いたテキストを校正、または文体をプロフェッショナル/フレンドリーに書き変えてくれる機能などが揃う。例えば英語の長いメールやドキュメントは先に「要約」したりキーポイントを「箇条書き」にしてから、必要に応じて翻訳をかければ業務のスピードアップに結びつく。 写真アプリに追加される「クリーンアップ」ツールを使うと、人物ポートレートや風景写真の背景に写り込んだ他の人物、あるいは不要な被写体を後処理加工によってきれいに消せる。写真をSNSに公開したり、または仕事用の素材として使う時に役立つクリエイティブなツールだ。 クリーンアップしたいオブジェクトはApple Intelligenceが自動選択した被写体をタップしたり、またはApple Pencilで消去したい部分を囲むと消える。グーグル純正のスマホ、Google Pixelシリーズにも「消しゴムマジック」という似た機能がある。比べながら試すとApple Intelligenceの方が不要な被写体をより賢く選び分けてくれる手応えがあった。
iPad miniをハンドヘルドPCのように使いたい
■iPad miniをハンドヘルドPCのように使いたい iPad miniに保存したドキュメントや写真などのファイルは、AirDropを使えば近くにある自分の、または同僚や友人のアップルデバイスにワイヤレスで手早く送れる。 判型がB6サイズのノートと同じトラベルサイズのタブレットなので、出張や旅行の際に持ち運びやすい。筆者はいつも旅の道中、機内で観たい動画をiPad miniに入れて持ち歩いている。iPad miniならノートPCと一緒に手荷物に入れて持ち歩いても、ギリギリ苦にならないサイズ感だと思う。 iPad miniの生体認証機能は側面にある「トップボタン」に内蔵するTouch IDによる指紋認証を採用している。iPad Airと同じだ。飛行機の機内でマスクをしたまますばやくロック解除ができるところも重宝している。 アップルのiPadにはサードパーティーの製品も含めて多種多様なアクセサリーが揃っている。だが筆者はiPad miniにアップル純正のカバー兼キーボード、つまりSmart Keyboard Folioか、またはMagic Keyboardがないことが不満だ。iPad miniのサイズに合わせて作ったら、実際には狭苦しくて使いづらいキーボードになることは容易にイメージできる。それでもなお、2000年代の初頭にヒューレット・パッカードのハンドヘルドPC「Jornada」シリーズを仕事に活用していた筆者は、小回りが効くiPad miniをモバイルノートPCのように使い倒してみたいと夢見てしまうのだ。 iPad miniにはさまざまなBluetoothキーボードやマウス、トラックパッドがペアリングできる。それぞれの周辺機器を別途持ち歩く必要はあるが、A17 Proチップを搭載したiPad miniは企画書やプレゼンテーションなど本格的なドキュメントを作成する用途にも存分に力を発揮してくれるだろう。
山本 敦