サッカー・川口能活選手が引退会見(全文1)日本サッカー界に違う形で貢献したくなった
引退を決めた理由は?
テレビ朝日:代表質問させていただきます。テレビ朝日の竹内由恵と申します。よろしくお願いします。現役引退、お疲れさまでした。 川口:ありがとうございます。 テレビ朝日:長い現役生活でしたけれども、引退を決めた理由についてお話しください。 川口:実はこの1年、2年ぐらいプレーを続けるか、あるいは引退するか、そのはざまで揺れていました。サッカーは大好きですし、続けたい。でも試合に出れないときもありましたし、その中でやめるか続けるかのところで揺れてはいたんですけど、今年のロシアワールドカップをはじめ、日本代表の戦いぶりですね、それから各カテゴリーの日本代表のアジアでの戦いぶりを見まして、僕が代表でプレーしていたときよりも上のレベルというか、世界で戦える日本のサッカーになってきているなと思ったんですね。やはりその状況の中で、また違った形で貢献したいなと。日本のサッカーにやはり自分が選手としてではなくて、違った形でやはり貢献したいという思いが強くなった。それで引退する覚悟を決めました。 テレビ朝日:決断する上で誰かに相談はしましたか。 川口:やはり最初に相談したのは、いいときも悪いときも常に近くで支え、応援してくれていた妻にまず相談しました。で、やっぱりいいときというのは何をやってもうまくいくんですけど、自分が思いどおりにいかないときというのは周りに当たってしまったりとか、傷つけたりもしたときもある。そういったときでもやっぱり常に近くで支えてくれていた妻にまずは相談しました。 テレビ朝日:背中を押してくれましたか。 川口:一番身近で見ていますから、僕が続けたいと伝えたときには、もういいんじゃないかというやりとりがあったんですけど、最初、僕がやめると伝えたときには、え、なんでっていうふうに、常に僕自身が逆を取ってきたというか、そういうやりとりがあったんですけど、ただ、最終的には僕の意思を尊重してくれました。 テレビ朝日:決断して今日この日を迎えて、今どんなお気持ちですか。 川口:そうですね、やり遂げた気持ちと、まだできるというか、体はすごく元気なので、完全燃焼したかといえばまだ余力はあるんですけど、ただ悔いはないし、自分が常にピッチ上で、あるいはピッチ外でもベストを尽くしてきて、そしてこの決断に至ったので、後悔はしていませんし、次のステップに行くという強い意思はあります。