【博多ストーカー殺人】裁判メモ(1)「結婚を考えた」女性に、男は「刃物を手に取り」「17回刺した」
◆博多弁で「お前なんしようとや?」
証人として、事件現場近くのホテルの警備員が出廷し、検察側・弁護側の両方から質問が行われました。 <検察側からの証人尋問> Q「(事件当日の2023年1月16日)午後6時すぎに目撃した出来事は?」 A「傘と傘がぶつかった音がして、男女が立っていた。女性は『びっくりした』、男性は『お前なんしようとや』と強めの口調だった。傘がぶつかったトラブルかと思った。聞こえるか聞こえないかの声で会話をして2人で一緒に歩いて行ったので、トラブルではなかったと思った。歩いて行ったのは博多駅の方向。同僚か夫婦だと思った」 Q「2人との距離は?」 A「1メートル位はあった」 <弁護側からの証人尋問> Q「傘の音で2人を見た、それまでは見ていない?」 A「はい」 Q「男性がどこから現れたか、などは?」 A「見ていません」 Q「男性は『お前なんしようとや』と博多弁だった?」 A「私はそう聞こえました」 Q「はっきり覚えている?」 A「はい」 Q「男性の顔は?」 A「見ていない」 Q「表情は見ていない?」 A「はい」 Q「殺人があったから覚えている?」 A「それはないです」 Q「会話の内容は?」 A「聞き取れていません」
◆大阪から東京、そして九州へ
その後、弁護側からの被告人質問が行われました。 <弁護側から寺内被告への質問> Q「出身は?」 A「大阪です」 Q「家族構成は?」 A「お母さんがひとりです」 Q「父は?」 A「ガンで8年前に亡くなりました」 Q「学歴は?」 A「中退です」 Q「高校まで行ったんですか?」 A「(高校)1年生までです」 Q「仕事は?」 A「建築業界に入りました」 Q「そのあとは?」 A「20歳くらいで夜の仕事、飲食業に就きました」 Q「仕事はどこで?」 A「大阪です」 Q「どんな仕事ですか?」 A「ダンスするバーです」 Q「大阪以外ではどこで仕事した?」 A「東京の六本木の系列のお店、あとは歌舞伎町です」 Q「九州に来たのは?」 A「コロナなので5年ほど前に鹿児島に来ました」 Q「その前は?」 A「東京です」 Q「理由は?」 A「コロナで“眠らない街”が眠るようになったので」 Q「仕事を失った?」 A「はい」 Q「どんなつてを?」 A「知り合いのつてです。キャバクラのボーイと無料案内所で」 Q「どれくらい?」 A「1年くらいです」 Q「そのあとは?」 A「大分でトンネル工事の仕事をしました。聞いていた内容と違って、一軒家に大勢で住んで、ご飯も冷たい飯でした」 Q「そのあとは?」 A「宮崎のバーに行きました」 Q「どれくらい?」 A「3、4カ月ぐらいです」