山田彩歩は“新相棒”も武器に優勝争いを目指していく

＜Sky レディースABC杯　初日◇24日◇ABCゴルフ倶楽部（兵庫県）◇6645ヤード・パー72＞ 藤田光里のパーティウェアを公開【写真】 ステップ・アップ・ツアーで初めて実施されるリランキングは今大会終了後に確定する。来週以降の今季残り7試合の出場権を懸けた¨最終決戦¨で、暫定リランキング18位につけているプロ4年目の山田彩歩は4バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「71」で回り、19位で初日を終えた。 2番で短いパーパットを外してボギーが先行したが、2メートルのスライスラインを沈めた6番からの3連続バーディで盛り返し、前半は2アンダー。「2メートルのパーパットから3パットしてしまった」と悔やんだ13番をダブルボギーとしたが、17番で9メートルをねじ込んでアンダーパーに戻ってきた。昨年大会は初日に「80」を叩いて予選落ち。そのリベンジに成功し、「ダボはちょっと…。でも、何とかアンダーで回れて良かった」と安どの笑みを浮かべた。 「先月からレギュラーに続けて出ていたので、ステップは久しぶり。結構、気になっていた」というリランキングは安全圏内の目安となる50位以内はほぼ確実だが、ここまでの戦いに満足はしていない。ステップは9試合に出場して、2度のトップ10入りはあるが、優勝争いとは無縁。5試合に出場したレギュラーツアーも地元・北海道で行われた8月の「北海道meijiカップ」の45位が唯一の予選通過だった。 157センチ、50キロの華奢な体。「飛距離を伸ばしたい」とパワー不足に悩む黄金世代の25歳には、6645ヤードと長いコースはタフな設定だが、2週前のレギュラーツアー「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」からキャディバッグに入れた新しいクラブが随所で¨いい仕事¨をしている。用具契約を結ぶ住友ゴム工業の「スリクソン」ブランドの新モデル「ZXi」シリーズのうち、今週は3番ウッドと4、5番ユーティリティを使用。「安心感がすごくある。左右のブレがなくなり、距離もちょっと伸びたと思う」と400ヤードを超える6つのパー４も自信を持ってグリーンを狙っていけるようになった。 頼れる新相棒の力を最大限に引き出し、より上位を目指す。賞金総額4000万円はステップでは破格の高額大会。今週は「食べるところがたくさんあるから」とコースまで車で約45分の神戸・三宮のホテルに宿泊し、最高級の神戸牛も堪能した。先月はゴルフ雑誌のグラビアでゆかた姿を披露し、ファンをざわつかせた人気プロが、牛肉パワーで今季3度目のトップ10、初の優勝争いを目指していく。（文・臼杵孝志）