連覇の桐蔭学園「後半には自信があった」、伝統の「Vラン」で鍛えた体力 全国高校ラグビー
第104回全国高校ラグビー大会は7日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で決勝が行われ、桐蔭学園(神奈川)が東海大大阪仰星(大阪第2)を40―17で下し、2大会連続5度目の優勝を果たした。 ◇ 桐蔭学園フィフティーンが再び花園で勝ちどきをあげた。東海大大阪仰星から6トライを奪う快勝。昨年2月の関東新人大会は2位だっただけに、主将のフランカー申(しん)は「最初は優勝すると誰も思っていなかったと思う。でも、3年生は最後に優勝すると信じてやってこられた」と喜びをかみしめた。 決勝の舞台でも強さを見せつけた。前半を12-0で折り返すと、後半4分に一瞬の隙をつかれてトライを許したが、同9分にモールで約30メートルの距離を押し込むトライで突き放し、一気に4連続トライで頂点をたぐり寄せた。 準決勝までの4試合で後半は無失点。決勝も後半に圧倒した。グラウンドをVの字に約200メートル走る「Vラン」が伝統で、鍛えた体力に絶対の自信を誇る。SO丹羽は「どのチームよりフィットネスをやってきて、後半には自信があった」と胸を張った。 令和になって4度目の頂点。勝って当然と思われるようになり、藤原監督は大会前から「(準決勝以降の)1月5、7日に応援に行きます」と声をかけられたという。指揮官は「(初戦の12月)30日も大変なんだけど…」と思いながらも、重圧をはねのけた。 通算5度の優勝は国学院久我山、目黒学院(いずれも東京)などと並んで関東勢では最多で、歴代7位タイに浮上。藤原監督は「感慨深いですね」と目を細めながら、新たに刻んだ歴史の重みを感じていた。(大石豊佳)