オーナー社長への“花のプレゼント”を強要される23歳女性社員。「あなたはかわいい」にア然
”かわいいあなたが渡すべき”はハラスメント
“かわいいあなたが渡すべき”は欧米のグローバル企業ではハラスメントとして受け止められ、その言葉を発した人は問題視されるはずです。女性から訴えられ、解雇になるケースが多々発生しています。この約40年、欧米の企業では女性たちが男性と同じ待遇やポジション、賃金などを求めて闘ってきました。さまざまな形で争われてきた末に女性が一定の権利や立場をつかむことができているのです。 一部では、その影響で逆差別と指摘されるケースも増えています。たとえば、採用試験で上位10人を雇う時、仮にその10人を男性が占めたとします。女性がいないために、10人の男性のうち、下位の数人が不採用となり、その代わりに女性が雇われることが考えられます。おそらく、不採用となる男性は納得できないでしょう。それでも、欧米の国々は社会としては差別や不公平と常に真剣に向かい合っているのです。 日本の企業経営者や政治家の中に女性蔑視ともとらえられる発言をおおやけの場でする人がいますが、欧米では厳しい批判を受け、職を追われる可能性が高いでしょう。日本と欧米では、女性へのハラスメントや差別の意識に大きな差があります。日本がグローバル化を本気で推し進めようとするならば女性に対してだけでなく、年齢、国籍、雇用形態、人種、国籍などによる不平等は意識を大胆に早急にあらためるべきです。
上場企業は無理にでも「女性管理職」を増やすべき
日本の上場企業のトップマネジメント(経営層)は今、プレッシャーを感じているはずです。上場企業には自社の有価証券報告書に「女性管理職比率」「男性育児休業取得率」「男女間賃金差異」の指標を開示することが求められています。 これらの企業に投資する企業や投資家は業績だけでなく、人的資本経営にまで目を向けるようになっているのです。海外からの投資を大胆に受けいれるためには、たとえば現在のように「女性管理職比率」が1~2割が続く状態では難しいでしょう。欧米の企業社会は4~5割が多くを占めます。 日本の「女性管理職比率」の低さを見て驚き、その企業の経営やマネジメントのあり方に疑問や不安を感じることが多いと思います。これでは、国際市場での日本企業の地位はますます下がっていきかねません。 グローバル化が進む以上、少なくとも上場企業は無理くりにでも、ここ数年で「女性管理職比率」などをある程度のところにまで上げていかなければいけない。ところが、ここ数十年、多くは女性を管理職や役員にするような採用や育成を積極的にはしていないのです。