ソフトバンクの救援陣を「骨太」に 必勝パターンの担い手たちが回またぎを経験した意図
◆オープン戦・ロッテ1―1ソフトバンク(10日、ZOZOマリン) ソフトバンクの救援陣がシーズンを見据えたテストをこなした。 ■「どれだけ投げるんだ…最高のリリーフ!」又吉克樹2回1/3「完全」にファン驚嘆【動画】 5回に2番手で登板した又吉が2回1/3を打者7人で完全に抑える好投を見せると、8回からは松本裕が4番手で登板。2回無失点で試合を締める役割を担った。 いずれも勝ちパターンの一角を担う存在として期待される2人の起用法について、倉野投手コーチ兼ヘッドコーディネーター(HC)は「オプションを増やすということにつながる」と意図を説明する。その上で、調整段階のオープン戦で回またぎを試した。「1イニングしか投げていない投手が、シーズンに入っていきなり2イニングというのは、あまりやりたくない。考えられることはすべて準備して、開幕に挑みたい」と力を込めた。 倉野HCが救援陣の方針として秋季キャンプ中に伝えたのは、守護神オスナとヘルナンデス以外は複数イニングを投げられるようにすることだった。 12球団トップクラスの層の厚さを誇るが、シーズン中は故障やアクシデント、終盤戦のフル稼働などで、2イニング以上の登板が求められる場面もあり得る。これまで又吉が公式戦で複数イニングを投げたのは、昨季では1回2/3の1度のみだった。松本裕は2022年7月が最後だったが「問題なくクリアできた」とうなずいた。 倉野HCは「(常に)2イニング前提で、とは考えていない」と強調する。この日は「勝利の方程式」の一人、藤井も教育リーグ広島戦で2回を無失点で投げきった。盤石の救援陣を「骨太」にするための取り組みが始まっている。(鬼塚淳乃介)
西日本新聞社