センバツ2023 補欠校の高田商 悔しさ、力に変える 選手ら決意新た /奈良
大阪市内で27日に開かれた第95回記念選抜高校野球大会の選考委員会で、大和高田市立高田商は惜しくも出場校に選ばれず、近畿地区の補欠校に回った。選手らは悔しそうな表情を見せながらも、夏の甲子園出場に向けて決意を新たにしていた。 高田商は2022年秋の県予選で、2年連続の準優勝を果たした。近畿大会でも1回戦で乙訓(京都1位)に1―0でサヨナラ勝ち。準々決勝で龍谷大平安(京都3位)に敗れたものの、市民やファンの間でセンバツ出場が期待されていた。 雨に見舞われたこの日、選手らは体育館で練習をしながら出場校発表を待った。しかし、春の便りは届かなかった。 校長室で結果を知った山下善啓(よしひろ)校長は選手らの元へ向かい、「今一度、前を向いて夏の甲子園に向けて頑張ってほしい」と励ました。赤坂誠治監督は「結果を受け止め、再び練習するしかない。甲子園を目指して練習してきた日々は無駄ではないので、悔しさをバネにしてほしい」と声を掛けた。 結果を受け、中には目を赤くする選手の姿もあった。北嶋悠輝主将(2年)は「『この悔しい経験があったから強いチームになったんや』と言えるよう、明日からも練習していこう」と呼び掛けた。1年生左腕の仲井颯太投手は「自分のピッチングでチームを甲子園に連れて行きたいという気持ちが、誰よりもある」と語り、前を向いた。【川畑岳志】