宇都宮でオープンした全国初の“ヤクルトのカフェ”とは。「人気メニューは『カレーdeヤクルト』です」
カフェ開業前からの話題づくりを意識
加えて、開業前の話題化も意識していたそうだ。御本丸のサービスセンターの工事中に「Yakult1000」の巨大オブジェを設置。 「一体何ができるのか?」という好奇心やインパクトのあるオブジェが反響を呼び、SNSでの拡散につながった。 「ヤクルトの巨大オブジェは実を言うと20年前からあったもので、『Yakult1000』の前には『ヤクルト400』のオブジェもありましたが、会社の中に隠れていたんです。 そのため、一般の方の目に触れる機会はほとんどありませんでした。そこで、幅広い世代にヤクルトのカフェの存在を知ってもらうと画策したのが、店舗前にオブジェを置いた背景になっています」 このような宇都宮ヤクルト販売の新しい試みは、ヤクルト本社にもその熱が伝わっていき、ヤクルトのカフェのオープン前にはヤクルト本社の社長も視察に訪れたそうだ。 「ヤクルト本社からすれば、過去に前例がない取り組みで、『どんな面白い取り組みをしているのか』というのを確かめるために、社長にもお越しいただきました」
ヤクルトの世界観が楽しめるメニューがそろう
現在、カフェは御本丸、ゆいの杜の2店舗。 オリジナルメニューの「ヤクルトクリームのティラミス」や「ジョアスムージー」、「カレーdeヤクルト」など、ヤクルトの世界観が楽しめるメニューが揃っている。 宇都宮ヤクルト販売株式会社では、計28か所のサービスセンターを構えているが、カフェの店舗拡大については「現在のところ予定はない」と柴田さんは言う。 というのも、御本丸とゆいの杜の両店舗は、次世代型のサービスセンターを開設するのにあたって、まさに好都合な立地だったからだ。 前者は日頃から市民が行き交う宇都宮市役所前の場所に出店しており、後者は宇都宮市が推進する「スーパースマートシティ」の一環で開業した宇都宮ライトレールの沿線沿いに位置し、新たな観光需要の喚起につながると言える。 「もし今後、ヤクルトのカフェをオープンするなら、栃木県の観光地である日光近辺を考えていますが、土地の問題や予算の兼ね合いなどがあるので、すぐに実現するのは難しいと思いますね」