ホワイトハウス、バイデン氏の発言録改ざんか 「ごみ」発言修正
バイデン米大統領(民主党)がトランプ氏の支持者を「ごみ」と呼んだとされる問題で、AP通信は10月31日、ホワイトハウスの報道官室が発言録を都合良く改ざんしていたと報じた。 報道官室には事態の沈静化を図る狙いがあったとみられるが、大統領選の投開票(11月5日)が迫る中、民主党のハリス副大統領にとっては懸念材料となりそうだ。 共和党のトランプ氏の集会に登壇したコメディアンが10月27日、米自治領プエルトリコを「ごみの浮き島」だと言及した。バイデン氏は29日にこれに反論する形で、中南米系とのオンライン会議で問題の発言をした。 報道によると、速記の担当者は「私に浮かんで見えるごみは、トランプ氏の支持者たちだけだ」との発言録を作成。だが報道官室は大統領との協議後、速記担当幹部の許可を得ないまま、「支持者の(レトリック)」だと取れる内容に書き換えて公表したという。 発言録は通常速記担当の部署が作成した後、報道官室がまとめて公表する。編集する際は、速記担当部署の幹部の承認が必要だという。 ベーツ副報道官はX(ツイッター)に改ざん後の発言録を投稿し、「彼の支持者たち」ではなく、「彼の支持者の(レトリック)」と言おうとしたのだと釈明していた。 AP通信が入手した内部のメールによると、速記担当の幹部は報道官室の対応を「取り決めに違反している」と批判した。【ワシントン松井聡】