オリックス・中嶋聡監督「電撃辞任」“その後”…選手たちは衝撃をどう受け止めたのか?「僕が引っ張っていきます」口にした中堅選手の思い
中川圭太の悔い「いい時は放置っすから」
だが秋季練習中、中川圭太にその話を振ると、「安心感?」と首を捻った。 「僕は監督と喋っている時、特に野球の話をしている時は、僕がダメな時やと思ってたんですよ。というのも、あの人は本来『自分で考えてやれ』というタイプじゃないですか。だから、『今こうなってるから。よかった時はこうしてたよ』みたいに言われたりすると、あ、(自分が)あかん時なんやなって。だから何も言われずに、スタメンで出してもらっている時のほうが、僕は安心感がありました。 他の選手は、話しかけてもらって嬉しいとかあったかもしれないですけど。僕は話しかけられない時のほうが、任せてもらってるな、しっかりとやらせてもらってるなと。22年の時からそう思っていました。 もちろん教えてもらえるのはありがたいですけど、僕的に、いろいろ言われてるようじゃダメだなと思うので。今年の2回目の怪我(左大腿直筋の筋損傷)のあと、いろいろと教えてもらったんですけど、その時に改めて思いました。(調子が)いい時は、放置っすから」 何も言わなくても自分の役割を果たし、少々調子を崩しても自分で修正できる選手は、いい意味で“放置”されていた。中川自身、今年は怪我や不調のためそういう存在でいられなかったことを悔やむ。 「ほんまはたぶんそういう選手にならないといけないんですよ、この世界は。ほっといても、自分でやって、結果を残すぐらいじゃないと、生き残れないので」
岸田新監督が目指す「変化」
中嶋監督も、勝ちながら育成、競争とステップを踏んできたチームが次の段階に進むために、そんな成熟した選手が増えることを望んでいたのではないか。だが実際には甘えが出た部分があったのかもしれない。 中嶋監督のあとを受けて就任した岸田護新監督は、秋季練習初日にこう語った。 「選手に限らず、チーム全体が、中嶋さんという偉大な監督のもとで、頼り切っていたところもあったと思います。メディアでも“慣れ”とか“緩み”というところが取り上げられて、そこは当然よくなかったところ。でも新しくチームは変わっていくので。全員でもう一回同じ方向を向いてできるように、こっちは全力でやっていくので、ついてきてほしいという話を(選手に)させてもらいました」
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