冴えない三井ハイテック、浮沈のカギ握る重要事業の行方
三井ハイテックの、「リードフレーム」を手がけている電子部品事業の業績に注目が集まっている(写真:会社HP)
金型の超精密加工技術に強みを持つ独立系電気機器メーカーである三井ハイテック(6966)の業績に注目が集まっている。 同社が利益柱としている事業は2つ。1つは、電気自動車(EV)など向けの駆動・発電用の高機能モーターコアを手がける電機部品事業。こちらは海外での増産投資が奏功し、安定成長が続く。 焦点となっているのはもう1つの事業。半導体パッケージの内部配線として使われる薄板の金属である「リードフレーム」を手がけている電子部品事業だ。 というのも、直近決算である第3四半期(2022年8~10月)の3カ月間だけを抜き出すと、同社の営業利益は前第2四半期(2022年5~7月)比で10%減少している。その要因こそが、世界的なPC・スマホ販売の減少による、情報端末に使われる半導体の在庫調整だったからだ。 同社はこれまで四半期ベースでも着実に増益を続けてきた。足元での前四半期比での減益は、業績が踊り場に差しかかったことを示しているのか。 取材によって、今後の業績のカギを握るリードフレームの状況とその先行きが見えてきた。
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古庄 英一