週500通投稿! 『霜降りANN』常連メール職人、おもちもちもちももちの執念
ラジオ番組に欠かせないのが、ハガキ職人(現在はメール職人と呼ばれることも多い)の存在だ。radikoの普及によって、全国各地のラジオが聴けるようになった今、番組常連のハガキ職人の存在を認識したり、さまざまな番組で同じラジオネームを聴いて驚いたりした経験があると思う。 【インタビュー写真】おもちもちもちももち(Radio Holic~ラジオとハガキ職人~) そんなハガキ職人の生態や現在に迫る「Radio Holic~ラジオとハガキ職人~」。今回は、「週に500通投稿する男」として名高い現役のメール職人・おもちもちもちももちさんにインタビュー。常連投稿者となる『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』『霜降り明星のオールナイトニッポン0』との出会い、配送業の仕事をしながら良質なネタを量産する秘訣、さらに「社会人お笑い」への夢などを聞いた。 ◇会社員と副業とメール投稿の日々 ――おもちもちもちももちさんは、お仕事は何をされているのですか。 おもちもちもちももち(以下、おもち):ネジの会社の配送業です。午後6時半に配送の仕事を終えて、それから副業として、午後7時から10時までUberEATSで大阪を走りまわっている日々です。朝から晩まで運転して、常になんらかの物を運んでいますね。 ――朝から夜10時まで! それは大変ですね。 おもち:じつは、お恥ずかしい話……包茎の手術費なんです。カントン包茎の手術費と、あと髪の毛が薄くなってきていて、AGA治療も始めました。本業の手取りだけでは払えない額になってしまったので、今年1年だけ副業で稼ぎを増やしています。 ――カリスマメール職人が、そんな過酷な状況に陥っていたとは知りませんでした。夜10時まで働いていたら、投稿ネタを考えたり、番組宛てにメールを送ったりする時間なさそうです。 おもち:そうなんです。時間がなくてヤバいんですよ。なので、ハンドルを握りながらネタを考えて、信号待ちのあいだにスマホにメモして、家に帰ってから清書してます。そうでないと間に合わないんです。 ――おもちさんといえば、採用率の高さはもちろん、“投稿数の尋常じゃない多さ”でも広く知られています。週に500通も投稿する職人として有名ですが、どうやるとそんなにたくさん投稿できるのでしょう。 おもち:UberEATSを始めてから、正直、投稿ぺースが落ちてしまっているのですが、『霜降り明星のオールナイトニッポン0』の場合、基本は毎日1コーナーに20通×4コーナーで、計80通。それが6日間。 オンエアがある金曜日は聴きながら、採用か不採用かをチェックしたり、他のリスナーが採用されたメールと比較しながら、ボツ対策を練ったりせなあかんので、1日20通に減ります。80×6+20で合計500通になりますね。 ――1日80通を6日連続で投稿してたんですか!? しかも、それを毎週とはすごい。膨大な数のネタを、どうやって思いつくのでしょうか。 おもち:仕事中に頭に浮かんでくるネタもありますが、ほとんどは風呂ですね。家に帰ってから風呂場にスマホを持ち込んで、湯船につかりながら考えます。昼間よりも夜のリラックスしている状態のほうが、良いネタが思いつくんです。 ――これまで採用された珠玉のネタの数々は、風呂場で誕生したのですね。 おもち:いやぁ、500通投稿しても、引っかかるのは1つか2つ。全ボツの日もあります。 ――500通も送って全ボツは厳しい。心が折れますね。 おもち:自分の自信作がボツになったり、あんまりウケていなかったり、他の有名リスナーさんのメールがハネて、粗品さん&せいやさん、スタッフさんが大笑いしたりしていると、“なんでそっちなん”と落ちこみます。 あと、忙しくて投稿できなかった週や、新しい才能が現れたとき、めっちゃ焦るんです。そのコーナーを聴くのがしんどくて、悔しさで気が重くなる夜もあります。たぶん、メール職人はみんな、同じ気持ちでいるんじゃないかな。