イスラエル、レバノンで地上作戦 「せん滅させるまで」…エスカレート懸念 “全面戦争”なら原油高騰→日本の物価高に拍車?
日テレNEWS NNN
中東の戦火が拡大し、緊迫の度合いが高まっています。イスラエル軍はレバノンで、イスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の施設への地上作戦を開始。全面戦争にまでエスカレートがすることが懸念されています。これまでの経緯や日本への影響などを考えます。 【画像】イラン 弾道ミサイル発射とする映像
■専門家「イスラエル側が周到に準備」
藤井貴彦キャスター 「専門家から『非常に危機的な状態』『これは始まりに過ぎない』という声が上がっています。日本時間の1日朝、中東のレバノン南部で、イスラエル軍がイスラム教シーア派組織『ヒズボラ』の施設に対し、地上作戦を始めたと発表しました」 「イスラエル側は、『限定的で局地的な作戦』で『正確な攻撃』を行っているとしています。連日のようにイスラエルとヒズボラの名前が出てきますが、どんどん攻撃がエスカレートしている感じがします」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「思い出していただきたいのが、約2週間前の9月17日、ヒズボラが使うポケベル約3000台が爆発し、多数の死傷者が出ました。さらに9月27日にはヒズボラの最高指導者ナスララ師と幹部が空爆で殺害されました」 「そして10月1日朝の地上作戦。ヒズボラに激しい攻勢をかけていますが、元外交官で中東情勢に詳しい中川浩一さん(日本国際問題研究所客員研究員)は『一連の流れはイスラエル側が周到に準備してきたもの』と言います」
■ハマス、ヒズボラ、イスラエルの関係
「国際社会はイスラエルに自制を求めてきましたが、なぜヒズボラをこのように執ように攻撃するのでしょうか?」 小栗委員長 「発端は約1年前にイスラム組織『ハマス』が音楽フェスなどを襲撃し、それに対する報復としてイスラエルがガザ侵攻を始めたことでした。これは、イスラエルのトップ・ネタニヤフ首相にとって自らの政治生命をかけた、絶対に譲れない戦いです」 「その戦いの中で、ヒズボラはハマスを支援し、イスラエルを攻撃してきました。ネタニヤフ首相はそんなヒズボラに対して容赦しない姿勢を見せていて、中川さんは『せん滅させるまで手段を選ばないだろう』と、さらなるエスカレートを心配しています」