センバツで150キロをマークした高橋 スカウトは金子クラスと高評価
元ヤクルトのスカウト部長で、古田敦也氏などを発掘した片岡宏雄氏も「安定感は、大谷翔平の高校時代より上だ。中盤からは、カーブ、スライダーのコントロールが良くなった。リストの強さと腕の振りの速さと、柔らかさは特筆すべきものがある。おそらく8分目で投げているのだろう」と見たが、その一方で不満な面もあったという。 「おそらくプロのスカウトのほとんどが物足りなさを感じたのだと思う。セットポジションからの8分目投法では力感がない。荒れてしまうので、こういう形にしているのだろうが全力投球を見たいのが本音だ。150キロが2球では物足りない。セットではなく全力で投げればスピードも152キロは軽く越すだろう。そういう点では、松坂やマー君の高校時代と比べると、まだそのクラスにはないと思う」 片岡氏の言うように、スケールの大きなドラフト1位候補が、制球と投球技術に走って、「こじんまりとまとまってもらうと困る」というのが、プロ側の見方なのかもしれない。ただ、高橋に、そういう注文が出るのも、それほどの潜在能力を持った大物である証拠。 ベスト8進出をかけた次戦は、28日の近江戦。 「打たせて、バックを信頼して投げたい」 高橋は、肩に力を入れずに意気込みを語った。