漫画『サーキットの狼』の早瀬佐近の愛車「ナナサンカレラ」はいまや1億5000万円以上! ポルシェ「911 カレラRS 2.7 ライトウェイト」の魅力とは
今回は継続販売に終わったが、やはり市場は堅調
この夏「Monterey 2024」オークションに出品されたイタリア仕様のRS 2.7は、ブラックの「レザレット(ビニールレザー)」インテリアに、ライトアイボリーのボディカラーで仕上げられた個体。1973年4月9日付でツッフェンハウゼンの工場からラインオフし、イタリア・ヴェネト州ヴェローナにある「アウトジェルマ・イタリア」社に、新車として引き渡されたといわれている。 重要なのは、この年式に望ましいM471「ライトウェイト・コンバージョン」パッケージが工場から装着された、希少な200台のうちの1台であったことだ。 その後の所有歴は、残念ながら現在のところ不明ながら、ある時点で新車として工場から出荷された時の内装と外装色でレストアされたことは判明している。 ブルーを基調としたクラシックな「Carrera」エクステリア・スクリプトや、この名高いモデルを象徴するカラーリングであるブルーのホイールも、この時に装備された。 2016年夏に今回のオークション委託者でもある現オーナーによって入手されたこのモデルは、ポルシェの広範モデルを集めたコレクションから提供されたとのことである。 「フルレストアされたこの希少なカレラRSライトウェイトは、とくにヴィンテージレーシングイベントに興味のある方や、これまで生産されたポルシェ911の中でも最も魅力的でインパクトのあるモデルをコレクションに加えたい方など、多くの熱心な買い手が見つかることでしょう」。そんなPRフレーズを添えて、RMサザビーズ北米本社は現オーナーとの協議のもとに、100万ドル(邦貨換算約1億5000万円)~150万ドル(邦貨換算約2億2400万円)という、近年のRS 2.7 ライトウェイトのマーケット相場に即したエスティメート(推定落札価格)を設定した。 ところが、モントレー市内の大型コンベンションセンターで挙行された競売では、期待されていたほどにはビッド(入札)が伸びなかったようで、残念ながら出品者側が設定したリザーヴ(最低落札価格)には至らず。 いわゆる「No Sale(流札)」に終わったことから、現在ではエスティメートのプライスを維持したまま、RMサザビーズ営業部門において継続販売とされているようだ。
武田公実(TAKEDA Hiromi)
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