高値のトマト、平年並み価格へ 後続産地が増量で不足解消
品薄高が長期化していたトマトの相場に一服感が出てきた。西南暖地や愛知県などからの入荷が増え、不足感が解消されてきた。今後は順調な入荷があるとして、「例年並みの価格まで相場は下げていく」(東京の青果卸)見通し。 トマトの29日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は平年(過去5年平均)比2%高の1キロ497円だった。中旬は同5割高と、関東産の抑制作の不作で高値が続いていたが、後続産地からの入荷数量が増えてきたことで相場が落ち着いてきた。 JAあいち経済連によると、先週末ごろから徐々に出荷数量が増えてきたという。高温による定植遅れや、生育の鈍化で「出荷ペースは例年に比べて1週間程度後ろ倒しになっている」と話す。しばらくはヤマのない出荷となり、11月中旬以降はさらに増量する見込みだ。 卸値は落ち着いてきたものの、足元の引き合いは弱いままだ。同卸は「現状は月末絡みで積極的な買いはないが、月初からは売り込みも増え、荷動きが改善する」と見通す。
日本農業新聞