世界で活躍する研究者が行っていた「パフォーマンスを最高レベルに高める」習慣
適度なストレスは必要なもの
Eさんはこの「ヤーキーズ・ドッドソンの法則」を知っていて、あえて適度なストレスを自分に与えていたのでしょう。ドイツ人らしく、ただ生真面目に振る舞っているように見えますが、研究成果を残したり発表したりするために、あえて自分を適度に追い込んでいたのだろうと思います。自分のパフォーマンスをコントロールするのが上手なのだともいえるでしょう。 ある程度のプレッシャーにさらされたほうが効率よく、適確に仕事ができる、というのは誰しも経験があることだろうと思います。例えば、明日までに論文を書いてしまわなければならない、プレゼンテーションの資料を完成させなければならないなど。その前日や夜にものすごい集中力で仕事が進むということは、よくある話ではないでしょうか。 ストレスは人間に必要なもの。ある程度のストレスはあなたのパフォーマンスを最大限に高めてくれるものなのです。
中野信子(脳科学者)