吉田愛さん×今井亮さん、料理家同士の台所ツアーから学ぶ、手際よく作業できる道具の配置。
上下の造り付け収納を活用しつつ、デッドスペースや壁にもひと工夫。
リビングとつながったオープンな空間に必要な道具類をすっきりと。
よく使う調味料は外に出して、食材も取り出しやすい場所に。
吉田 ちなみに、亮さんにとって使いやすいキッチンの基本は? 今井 最小限の動きで動けること、かな。屈んだりといった上下の動きもできるだけしたくないので。だから、冷蔵庫も野菜室が真ん中にあって取り出しやすいタイプにしました。野菜も調味料も、今は全部出してから作業に取り掛かるようにしています。 吉田 私のキッチンでは、調味料を全部出して置くとごちゃっとしてしまう。 今井 それはスペースに合わせて、ですね。食材や調味料を全部出して置くのが難しい場合は、調理を始める前に調味料だけは合わせておくのも手。調味料といえば、愛さんが使っている油のボトルが大きすぎません? 吉田 直接大きなボトルのまま使っています。 今井 僕は業務用のドレッシングボトルに、油を入れ替えていますよ。 吉田 小さなボトルに入れ替えるなら、油はシンク下にしまうのでなく、カウンターの上に出したほうがいいですよね? コーナーラックに置くとか? 今井 あそこには、基本的に一番使う塩や油を置いたらよいのでは。僕がいつも外に出しているのは、塩、砂糖、油、あとは片栗粉ですね。 吉田 私は砂糖と塩はボックスに入れています。今、コーナーラックには置き場所の決まっていなかった片栗粉と小麦粉があるけど、もう少し考えたほうがよいかな。 今井 砂糖と塩は大きな容器に入れておく必要ないですからね。うちみたいに小さくしてしまえば? 吉田 私は横に並べてではなく、縦に重ねて置きたい。場所をとりたくないから今の形になってしまう。 今井 うちは、砂糖と塩は小さいガラス瓶に入れています。普段は重ねて置いて、料理を始めたら広げています。 吉田 なるほど。私もまだまだ、ちょっとずつ改善して、ですね。 今井 料理をしていて「今日ここが引っかかったな」とかわかるので、少しずつ変えていくのもありです。