夢の扉 ‘25注目ルーキー 光る君へ ロッテD1位・西川史礁、故郷・和歌山の雄大な自然が育んだスラッガーの礎
「中大の森下君(現阪神)を見て体がでかいなと思った。でもパンフレットを見たら、史礁と身長が同じだった。試合後に話をして『体つきが違うと俺も思った』と史礁も言っていた」
直後のシーズンオフから本格的に食事とウエートトレーニングに注力。京都・龍谷大平安高時代に72キロだった西川は、大学4年間で体重は87キロに増え、長距離砲へと変貌を遂げた。凌滋さんは「ひと冬ででかくなった。あれで変わった」と当時を回想した。
「プレーヤーとしても人間としても一流に。やっぱり、プロ野球はファンに愛されなあかん。そういう選手になってほしいと思います」。わが子の活躍を誰よりも願う父が親心をのぞかせ、和歌山からエールを送った。
★バレーも上手
母のマリさん(54)が西川の意外な特技を明かした。和歌山・開智高時代にリベロとして春高バレーにも出場した長女のひかるさん(30)の影響で、幼い頃から練習が行われる体育館に西川をよく連れていっていたという。物心がつく頃からバレーボールに触れており「史礁はバレーボールがかなり上手です」。性格についても「反抗期は気づかないくらいなかった。優しくて、明るい。典型的な末っ子という感じです」と目尻を下げた。
■西川の近況
西川の背番号は、青学大の先輩で、前ロッテ監督の井口資仁氏(50)=サンケイスポーツ専属評論家=がつけていた「6」に決まった。来年2月の沖縄・石垣島キャンプで、1軍スタートが内定。「マリーンズにとって背番号6は本当に特別なものだと思います。自分の生涯をかけて全力でやっていきたい」と決意する。年明けに入寮し、新人合同自主トレに参加する予定。
■西川 史礁(にしかわ・みしょう)
2003(平成15)年3月25日生まれ、21歳。和歌山県出身。京都・龍谷大平安高時代の19年春に選抜大会出場。青学大に進学し、1年秋にリーグ戦デビュー。4年春までにMVP、外野手部門でベストナイン各2度受賞。リーグ戦通算成績は、打率.284(162打数46安打)、6本塁打、29打点。今年3月に日本代表デビューし、2戦で3安打1打点。182センチ、88キロ。右投げ右打ち。年俸1600万円。背番号6。