「メイクは子どもを落ちこぼれにするものじゃない」イガリシノブが小学生向けのメイク本で#メ育(メイク)をはじめたわけ
メイクを通して子どもたちが成長する姿を、親は見守ってほしい
イガリ:私たちが子どものとき、親に注意されると“昔と今は時代が違うから”と思ったことありますよね? それは今も同じ。私たちの当たり前は、もはや子どもたちにとっては当たり前ではないのです。もちろん“学校へメイクをしていってはいけない”というルールがあれば、当然、守るべきだし、守ることを教えるべきだと思います。でも、メイクを一生懸命すること自体は、決してダメではない。なぜならメイクは、落ちこぼれにするためのものではなく、心をのばしてあげる、成長させることができるものだと思うから。メイクに興味があって、やりたい! というのであれば、子どもの肌に負担がかからないようにコスメを一緒に選んだり、おやすみの日だけにするといったルールを一緒につくったりしながら、見守ってあげて欲しいですね。
可愛くなるだけではなく、心も育てるのが“メ育(メイク)”です
イガリ:“自己肯定感が低い”子が多いという話を聞きますが、自己肯定感を高めることができるのもメイクの魅力。メイクを追求していくと自分の顔に興味が持てて、「ここが可愛い!」ということに気付ける。ちょっとイヤと思うパーツがあったとしても、メイクを頑張っていると、どんどん好きになっていけると思うんです。そして、メイクした自分を人から褒めてもらえるとうれしい気持ちになるし、今度は人を褒めてみたいという気持ちが生まれてくる。お友だちの素敵なところを探すようになり、“可愛いね”“素敵だね”と褒めたくなる。すると、褒めた自分も褒められた自分もハッピーになれるし、コミュニケーションの幅がどんどん広がっていくと思うんです。だから、大人の皆さん、ぜひメイクに一生懸命な子どもたちを応援してあげてください。そして、メイクしていてもしていなくても、いいところをいっぱい見つけて褒めていきましょっ! イガリさんが伝えたいのは、単なるメイクテクニックだけではなく、メイクで可愛くなれる楽しさ、面白さ、さらには自分の良さとお友だちの素敵なところを見つけられるようになり、コミュニケーション能力が高まるということ。お絵描きやスポーツに夢中になるのと同じように、子どもたちの心を育ててくれる効果がメイクにある。そんなイガリさんの熱い想いが詰まった一冊、期待でいっぱいです!
イガリ シノブ