【高校サッカー全力新聞】「最短でゴールを目指す」小嶺イズムを継承する定方監督 初の冬の選手権へ 長崎総大附属
長崎総合科学大学附属高校の定方敏和監督は高校サッカー界の名将、故・小嶺忠敏さんの後を継ぎ、2022年4月に監督に就任。念願の初めての選手権全国大会出場を果たしました。恩師が監督として国見高校をベスト4に導いた83回大会以来の国立を目指し、12月29日に新潟代表・帝京長岡との初戦を迎えます。 【画像】102回大会も国立競技場での開会式・開幕戦で幕を開ける全国高校サッカー選手権
◆トレードマーク丸刈りを廃止へ
かつて小嶺さんが率いていた頃、丸刈りがトレードマークだった長崎総大附属。決められたルールはありませんでしたが、大会前に丸刈りにするという風潮が残っていました。しかし、今年6月の県高総体前、定方監督が「強制されるのではなく、何事にも意味を考えることが大切」と選手たちに呼びかけ、丸刈りを廃止に。選手たちに自主性を求め、今では自分たちの好きな髪型にしています。平山零音主将(3年)も「どんなことも選手たちで話し合うことが増え、チーム力が増した」と話します。
◆「最短でゴールを目指す」小嶺サッカーの継承
小嶺さんは国見高校を率いて冬の選手権全国最多タイの6度の優勝に導き、一時代を築きました。長崎総大附属は小嶺さんが国見に根付かせた「堅守速攻」のスタイルを受け継いでいます。 伝統の豊富な運動量で全員守備・全員攻撃を展開。相手にプレスをかけてボールを奪い、ショートカウンター、ロングボール、サイド攻撃などで一気に相手陣内に攻め込みます。今年はサイドバックの平山主将がロングパスでチャンスを演出。サイドハーフの甲斐智也選手(3年)は50m6.1秒の俊足を生かし、サイドから切り込みます。 長崎総大附属のスタイルを体現できる選手たちが揃った今年のチーム。過去最高成績のベスト4を目標に、全国の舞台に挑みます。 (取材・文:高校サッカー選手権民放43社/長崎国際テレビ)