パナソニック コネクト CMOに聞いた「組織で活躍できるマーケター」になるための9冊!
┌────────── マーケティングリーダーとして成功するために必要なのは、リーダーシップをもって、より良い変化を起こせる力であると本書には書かれています。そのためには、上司を、同僚を、チームを、そして自身を"mobilize"(刺激を与えて動かす)することが必要で、それにより企業の中で影響力のあるマーケティングリーダーになれるのです。 私が30年マーケターとして働いている中で出会った成功している人の共通点は、いろいろな人とつながり、ハブになって、部門、会社、社会全体により良い変化を起こすことができること。これは本書の内容にもつながります。 本書は、世界6万8千人のリサーチデータを踏まえて論じられているのもポイントで、類書がないと思います(山口さん) └──────────
顧客起点を徹底するためには、聞く力が必要
次に、マーケターがプロジェクトの一員あるいはリーダーとして、成果を出すためにはどう動くべきかを考えるのに参考になる本について聞いた。オススメの1冊として紹介されたのが次の本だ。 ■ [2冊目] 『LISTEN--知性豊かで創造力がある人になれる』(ケイト・マーフィ:著 篠田真貴子:監訳 松丸さとみ:訳 日経BP:刊) ┌────────── これからの新しいリーダーに求められるのは聴く力だと思います。そして聴くとは、単に聞くのではなく、相手と向き合うことです。1 on 1ミーティングをやっている企業は多いと思いますが、聴く力によって成果は大きく異なります。プロジェクトメンバーの話を聴き、現場の課題を本当に理解することができないと正しいプロジェクト運営ができないと思います(山口さん) └──────────
そして、顧客の声を聞く時に参考にしたいのが次の1冊だ。 ■ [3冊目] 『企業の「成長の壁」を突破する改革 顧客起点の経営』(西口一希:著 日経BP:刊) ┌────────── 製品を作る人は製品起点、営業の人はセールス起点になりがちですが、どの部署でも顧客起点で考えることが重要です。N1インタビューを行うマーケターも多いと思いますが、必要なのはニーズをヒアリングするよりも、本質的な課題を理解することで、ここでも聴く力、理解する力が求められます。 顧客が大切という企業は多いですが、徹底している企業は少ないですし、パナソニック コネクトもまだまだチャレンジ中です。現在会社全体で顧客に向き合えるようにカルチャー改革をしているところですが、経営全体で顧客起点の考えをもつために、重要な視点が凝縮されたこの本は大変参考になります(山口さん) └──────────