視度調整OKなよきARグラス…と思ったら罠もあった「VITURE Pro」
映像が明るくシャープに見えるのがサイコー
VITURE Proと直結できるのはUSB Type-C端子を持ったiPhone、iPad、DP Alt Modeを備えたAndroid、Windows PCやMacBook。モバイルドックというオプションを使うことで、ニンテンドーSwitchなどの映像も映し出せます。 視野角はプリズムを使ったARグラスらしく広くはありません。ARグラスはよく「○○○インチの大画面!」といったキャッチコピーを使いますが、正直鵜呑みにしてはダメですよ。VITURE Proも体感として、30cm先の20インチ前後、60cm先の32インチ前後、1m先の40インチ前後といった大きさですから。 ただしVITURE Proはディスプレイパネルの輝度が明るく、特に赤色と青色が際立って見えてくるので、映像体験としてはリッチだなあ、と感じます。これなら積みネトフリを移動中に見たくなる。スピーカーが音漏れしやすい構造なので、音声はイヤホン経由で聴きましょ。 専用アプリSpaceWalkerはマルチディスプレイ表示に対応しているのも素敵。最大で3枚の仮想ディスプレイが使えます。とはいえ前述したように視野が狭い。同時に3枚表示するのではなく、頭を動かさないと他のディスプレイは見えません。このあたりは視野が広いゴーグルタイプのXRヘッドセットが勝っていますね。
外界を見通す力はあなたの視力まかせ
VITURE Pro。なかなかよい出来です。テンプルの後ろがガチガチに硬いためにつけ続けていると疲れやすい…というネガティブな要素もあったけど、総じて良質なARグラスといえます。 ただし。普段からメガネが手放せない方だけ注意するべき点があります。それはレンズ越しに見える世界は、メガネで補正していないボヤけたものとなること。視度補正はあくまでディスプレイが映す映像にのみ適用されるものなんですよね。 だからPCと接続して仕事をしようと試したとき、PCのキーボード上の文字刻印が見えない!という事態に陥りました。いやー、そうだよなー。これはホント、構造上仕方がない。オプションのレンズフレームに補正レンズを入れれば解決できるんですけどね。 映像を見たり、ゲームで遊ぶためのポケットサイズのモバイルディスプレイとしてはマジでおすすめできます。外界見なくてよい使い方ってことね。しかしキーボードを使ったり、紙の資料を見ながらの仕事用としてはやや人を選ぶかな? Source: VITURE
武者良太