【ボクシング】川満俊輝V2防衛成功「強くなれたのは大橋選手のおかげ」2回TKO撃破
<プロボクシング:ダイヤモンドグローブ>◇10日◇東京・後楽園ホール 日本ライトフライ級王者川満俊輝(29=三迫)が2度目の防衛に成功した。同級6位大橋波月(26=湘南龍拳)の挑戦を受け、2回2分18秒、TKO勝利を収めた。2回に左アッパー、多彩に打ち分けて攻め込んできた挑戦者を耐え抜くと一気に左フックを浴びせてロープ際に追い込み、左右の連打でラッシュをかけてレフェリーストップに追い込んでみせた。 1回に偶然のバッティングが起こった際、大橋の方が大きいダメージを負ったこともあり、川満は「1ラウンド目、アクシデントがあって大橋選手に申し訳ない感じになった。でも大橋選手は気持ちが強くて、オレもやってやると思って。無理矢理にいった感もありましたが、対抗できてよかった。強くなれたのは大橋選手のおかげだと思っている」と安堵(あんど)の表情でベルトをみつめた。 1カ月前、高校時代にボクシング指導を受けた恩師の知念健次氏(宮古工高元監督)の息子となる元プロボクサーの大樹氏が亡くなった。この訃報に大きなショックを受けた川満は「気持ちが落ちる部分もあったが、立ち直れて頑張ろうと思えたのも知念監督の背中を押したいと思ったから。周りの方、横井(龍一)トレーナー三迫(貴志)会長のサポートがあって立ち直れた。また強くなって(知念)監督に笑顔で会えるように頑張りたい」と感謝の気持ちを込め、決意を新たにした。 所属ジムの三迫会長は「相手が一瞬ひるんだところ、そのチャンスを見逃さないのが川満の良さ」と評価した。来春には日本王者が最強挑戦者を迎え撃つチャンピオンカーニバルが開催。川満は世界ランキング入りしているトップアマで同級1位の高見亨介(22=帝拳)の挑戦を受ける。川満は「高見選手は最強挑戦者。スピード、攻撃力、パンチ力があります。全部、心技体をそろえないといけない。自分が挑戦者の気持ちでいくぐらいでないと。実質、高見選手に勝って日本王者と言えるのだと思う」と気持ちを引き締めていた。