創作30年 正姿流総師範の原とみ子さん 最後の押し絵展 長野県安曇野市のビレッジ安曇野で
「正姿流創作押絵」の総師範・原とみ子さん(90)=長野県安曇野市豊科田沢=の押し絵展が31日まで、安曇野市豊科南穂高のビレッジ安曇野で開かれている。20年以上続く年末年始恒例の展示だが、原さんは高齢のため昨年で創作をやめ、今回が最後の発表となる。 原さんは、ハクチョウの保護・観察に取り組むアルプス白鳥の会の前会長で、その活動で知り合った人のすすめで30年前に押し絵の教室に通い始めた。10年かけて師範に、その10年後に総師範となり、市内で教室を開いて指導に当たってきた。 今回の展示は、この1年間に創作した羽子板4点、額付き7点、ついたて5点を展示した。羽子板をつく女の子、雲に乗る男の子、ツルとカメなど新年にふさわしい作品を選んだ。 押し絵は、型紙を切り抜き、薄綿を張り付け、ちりめんなどの布でくるむという細かい作業を重ねて完成させる。原さんは「ずっと半日以上を創作に当てる生活を送ってきたが、高齢のため作品づくりはやめることにした」と話す。最後の展示に当たり「集大成として、たくさんの人に足を運んでもらいたい」と話している。 問い合わせはビレッジ安曇野(電話0263・72・8568)へ。
市民タイムス