タスマニア島生まれのタフなブーツ「Blundstone(ブランドストーン)」の名品「ORIGINALS(オリジナルス)」を徹底解剖
ブーツを履くにはちょうどいい季節になってきた。寒さから足を守るだけではなく、そのタフさとルックスからおすすめしたいのが「Blundstone(ブランドストーン)」の名品「ORIGINALS(オリジナルス)」だ。
ファッションとしてはもちろんだが、このブランドにもまた語り継がれる歴史がある。今回は、Blundstone日本総代理店の株式会社シードコーポレーション 企画開発・MD部 岩本洋亮さんにブランドの歴史とアイテムについてお話を伺った。
「Blundstoneは1870年、オーストラリアのタスマニア島で生まれました。イギリス人のジョン・ブランドストーン氏が移民としてタスマニア島へやってきたところから始まります。イギリスからブーツなどを輸入し販売することを生業にしていたのですが、もともと馬具を作る技術を持っていたブランドストーン氏が、現地で手に入る材料でオリジナルのブーツを作り始めたというのがすべてのルーツとなります」
軍に供給するほどのクオリティ
Blundstoneの製品が昔からタフで優れていることが裏付けられる歴史が残っているという。時代に合わせて、さまざまなニーズに応えてきた靴作りのお話を引き続き伺っていこう。
「第1次世界大戦時にオーストラリア軍に10万足のブーツを供給していた、それは第2次世界大戦時も続きました。当時のアイテムが残っているのですが、アウトソールにスパイクがついていてグリップ力が強いという特徴があるものでした。
戦争が終わるとこのブーツをもとにして作られたワークブーツに生産がシフトしていき、鉱石の製錬場の作業員やタスマニア州の警察官用のブーツに使われるようになっていきます。さらにエベレスト登頂の際のオーストラリア遠征隊や登山案内人のシェルパと呼ばれる人たちも、Blundstoneのブーツを愛用していたというエピソードが残っています」 軍、鉱石の製錬場、そしてエベレスト登頂とタフさが求められるシーンで選ばれていたブーツだったということが分かる。