バイクはやっぱり4気筒!と思っているライダーが今乗っておくべき国産マシン
■クロスプレーンの4気筒を味わえるヤマハ
意外に感じる人もいるかもしれませんが、ヤマハの4気筒エンジン搭載モデルは多くありません。「FJR1300AS/A」が生産終了となったことで、4気筒モデルは「YZF-R1/M」と「MT-10」だけになってしまいました。そして、この2モデルに搭載されているエンジンは基本設計は同じものです。 ただ、このエンジン、クロスプレーンと呼ばれる不等間爆発を採用していて、個人的には今味わっておくべきと思うパワーユニットです。不等間爆発のメリットは、路面を蹴るトラクション性能が優れていること。MotoGPマシンなど、トップレベルのレーシングマシンで採用されている設計ですが、そのメリットは公道でも感じることができます。 公道での速度域でも、アクセルを開けると不等間隔で爆発するエンジンが路面を蹴っている感覚が伝わってきて、かなり気持ちいい。もちろん、高回転まで回せば公道では使えないくらいのハイパワーを発揮しますが、低中回転域での気持ち良さも併せ持っている稀有なエンジンなので、今のうちにぜひ味わってほしい特性です。
<取材・文/増谷茂樹>