生成AIが盛り上がる中でアップルが出した「Apple Intelligence」、ライバルのAIとは異なる4つのポイント
例えば新しいSiriでは、リクエストされた処理を行うためにオープンAIのChatGPTを用いたほうがいいと判断した場合、ユーザーに同意を求めたうえでChatGPTに質問を送信する。ユーザーは自身のデータがChatGPTに送信されることを納得したうえで利用でき、また有料サービスに契約している場合は、最新モデルのGPT-4oも利用できる。 また、特定の医療知識、特定の国の法律に基づいた文書作成や手続き、規制などに特化して学習したモデルなど、カスタムAIモデルや今後登場する未知のAIモデルに対応できるよう設計されている。したがって、グーグルのAIモデルもいずれは利用可能になると予想される。それらは競合するものではなく、アップル提供の端末所有者を支援するための極めてパーソナルなAIだからだ。
例年以上に大きな注目を集めた「WWDC 2024」。そこでアップルが明確にしたのは、将来的に他社が提供するAIサービスと同社デバイスが連携することがあったとしても、競合することはないという立ち位置だった。
本田 雅一 :ITジャーナリスト