【インタビュー/後編】家のローンと更年期で汗まみれの頃に大ブレイクした高畑淳子さん
5月31日に公開される映画『お終活 再春! 人生ラプソディ』に主演している高畑淳子さん。今年(2024年)10月11日の誕生日には70代に突入する。舞台に映画にドラマにバラエティと、忙しい毎日を送っているけれど、いつも元気、いつも明るく、いつもエネルギッシュな印象だ。どうして? どうやって? と質問すると、その答えはやっぱりあちこち脱線して、笑えるエピソードが大渋滞!
『白い巨塔』は更年期で汗ダラダラでした!
最近は体力作りのために、1日おきにプールで泳いでいるという。 「1キロ泳いでいます。学生の頃水泳部だったので、泳ぐのだけはかろうじてまだできるので。クロールで25メートル行ってターンして帰りは背泳ぎ。それを連続して50分くらい。毎日やるとちょっと肩が張るので、1日おきです。 もちろん疲れますし、しんどいんですけど、毎日続けている自分を見るのが好きなんです。じゃないと私、すごいぐうたらなので。放っておくと朝方まで映画やドラマを見て、昼の3時くらいに目が覚めるようなひどい生活をしてしまうんですよ(笑)。 若い頃は子育てに追われていたので、思う存分映画を見たり夜更かししたりっていうのができなかったんですね。それが今できるから、うれしくて。 それに俳優って不規則な仕事だから、夜中過ぎまで撮影ってこともありますし。だから寝られるときに寝たいという思いがあるから、ついつい惰眠をむさぼって不規則になってしまいます」 そんな高畑さんが更年期に悩まされたのは、今から約20年前。テレビドラマ『白い巨塔』(2003年)で、前のめりにしゃべりまくる個性的な教授夫人を演じた頃のこと。 「なんかおかしいなと思って病院に行ったら、先生が『あ、ホルモンがなくなったんだね。薬出しますから、はい、次の方どうぞー』って。 『3時間待ってそれだけかい?』と思って腹が立ちましてね。ホルモンがなくなったってカスみたいに言われて、ベルトコンベアに乗せられているみたいに追い払われたのが、すごく腹立たしくて。 『だったら自分で治したるわい!』と思って、ビデオのレンタルショップに行って、エッチなビデオを数本、初めて借りました。いやらしいことを考えたらホルモンは増えるんじゃないかと思って(笑)」 どんな更年期症状だったのかというと。 「妙にイライラする、妙に哀しくなる。あと、ほてる。 『白い巨塔』の撮影中だったんですけど、ドーランを塗ったとたんにジャッと汗が流れるんです。すごく暑くてだらだらと汗をかいて、メイクさんが『地塗りができません』って泣いてました。それが一番困りましたね。 私の娘を演じていた矢田亜希子さんが『撮影現場が寒い』と言って膝に毛布を何枚もかけているのに、隣で私は汗だくでした(笑)」