「そろそろNISAを始めよう」と思っていたのに、気づけば50代。もう始める意味はないでしょうか…。
2014年に始まり、2024年には新たな制度へと生まれ変わったNISAが、メディアでよく話題に上っています。初めて資産運用を行う人でも始めやすい制度ですが、始めるタイミングを逃したまま年月がたってしまったという人も多いのではないでしょうか。 この記事では、従来のNISAと新しくなったNISAを比較し、制度の概要や世代別の口座保有割合などから50代で始めるNISAのメリットについて考えます。
新NISAになって何が変わった?
NISAの最大のメリットは株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益が非課税になることです。2023年までは非課税で保有できる期間はつみたてNISAで20年、一般NISAで5年と定められていましたが、2024年スタートの新NISAでは無期限化されました。 従来は、非課税期間が終了すると約20%が課税されていたので、新NISAでは長期間の投資を行いやすくなったといえます。また、新NISAでは一般NISAが成長投資枠に、つみたてNISAがつみたて投資枠に名前を変え、年間投資枠が積み立て型で40万円から120万円に、一般型で120万円から240万円に増えました。 非課税で保有できる限度額もつみたてNISAで800万円、一般NISAで600万円だったのが、1800万円(内、成長投資枠は1200万円まで)と大きく増え、少額から始めたい人も、活発に運用したい人も、取り組みやすい制度になっています。
NISAを活用する50代は多い! その傾向とは
金融庁によるNISA口座の利用状況調査(令和5年9月末時点)によると、NISA(一般・つみたて)ジュニアNISA口座を持っている人の割合は、40代(18.9%)に次いで50代が多く18.3%となっています。 口座の種類別では、50代の一般NISA口座数は全世代の18.4%を占め、70代(21%)、60代(20.8%)に次いで3位、つみたてNISA口座数は18.1%で、30代(27.4%)、40代(24.4%)、20代(19%)に次いで4位です。 若い年代ほど積み立てを行い、高齢になるほど一般NISAに取り組む傾向がありますが、50代はそのちょうど分岐点にあります。こうした状況を見ると、50代から始めることは決して遅いわけではなく、積み立て型と一般型を併用しながら取り組む人が多い世代といえるでしょう。