日本の失明原因の1位は「緑内障」。40代50代は枕の高さと目薬の差し方に注意を
寝るときは「仰向け+枕」で眼圧が高くならない工夫を
健康診断で検査するくらいで、普段あまり意識していない人が多い「眼圧」。しかし、眼圧の高い、低いが、緑内障と関係があります。 「眼圧は1日の中でも6mmHgほど変動するといい、就寝前~朝が高くて、夕方に低くなることが知られています。この眼圧の変動幅が大きいほど、視野障害が進行しやすいことも報告されています。視野障害が進行していくと、それが緑内障になる原因になります」 でも、なぜ夜に眼圧が高くなるのでしょうか? 「それは体位(頭の位置)と関係があります。眼圧は重力の影響を受けますので、座っているときや立っているときの眼圧がいちばん低いのです。そして、少しずつ体を傾けて頭が下になっていくと、眼圧は上昇していきます。つまり、寝ているときは眼圧が上がるのです」 それでは、寝ているときに眼圧を上昇するのをなるべく避けるには、どうしたらいいのでしょうか。 「仰向けで寝て頭の位置を高くするといいです。枕をして寝ると少し角度がつくので眼圧は上がりにくくなります。無理に高い枕をする必要はありませんが、低い枕よりは少し高めの枕がいいかもしれません。仰向けで寝やすいようにオーダーメイドで枕を作ることもできますので、自分に合う枕をつくるのもおすすめです」
目薬の効果を最大化するポイント5つ
真鍋先生によると、目薬をきちんと使うことで、眼圧が25~26だった人が15付近まで低下したということがよくあるそうです。しかも正しくさしていれば、どの目薬を使っても大丈夫なんだとか。 そこで、真鍋先生に目薬の効果を最大化するポイントを5つ教えてもらいました。
●1:点眼後はパチパチしない 点眼は1滴のみでいい
目薬は1滴であふれる量がすでに入っています。2滴で効果がアップすることはありません。多くの目薬は正しく使えば1か月前後でなくなるのですが、1週間ともたずになくなる人もいます。 また、緑内障の目薬の中には色素沈着を起こすものもあるので注意ください。
●2:黒目部分(角膜)に当てなくていい
薬は黒目部分(角膜)に当てる必要があると思われている人もいますが、黒目を狙うのは危険です。点眼ボトルが誤って黒目に当たると傷がついて問題になることがあります。