南米ペルーで開かれていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が閉幕しました。今回の会議では、アメリカのトランプ次期大統領を念頭に、自由で開かれた貿易の重要性が改めて確認されました。 記者 「今、中国の習近平主席を乗せたとみられる車列がやってきました。APEC最終日、首脳たちはどのようなメッセージを打ち出すのでしょうか」 今回の首脳会議では、アメリカのトランプ次期大統領が関税の引き上げなど保護主義的な政策を掲げていることを念頭に、自由で開かれた貿易・投資環境が成長の実現に必要との声が相次ぎました。 16日の会議の終了後、議長国ペルーのボルアルテ大統領は「市民が世界経済の恩恵を受けられるよう強靭で平和なアジア太平洋地域の構築を目指す」と述べ、自由で開かれた貿易の重要性を改めて強調しました。 象徴的だったのはフォトセッションの際の立ち位置で、バイデン大統領が後ろの列の端に立つ中、中央に立ったのは中国の習近平国家主席でした。 会期中は日本に加え韓国やシンガポールなど7か国以上と個別会談を行うなど影響力の拡大を図っていて、ブルームバーグ通信は「習氏がトランプ氏に対抗する自由貿易の守護者を演じている」と伝えています。