コンビニすら初めての御曹司小学生と同居。ボロアパート暮らしの女子大生との訳アリコメディマンガ『8月の日記はラズライト』【書評】
1巻の段階では、天藍が「お忍び」で誠の家へやってきたことしか分からないが、そこには何やら深い事情がありそうな予感。これまでどんな人生を歩んできたのか、そのすべてを見てみたくなった。時折挟まれる天藍の日記を読んでいると、どうにか心を溶かして幸せを感じられる子になってほしい、と願ってしまう。 一方、そんな天藍と真正面から向き合い、打ち解け、普段と変わらない自分を貫く誠。彼女のおおらかさや明るさもまた、本作の魅力のひとつ。彼女のいい意味での「普通さ」は、きっと天藍の中にある闇を少しずつ消し去っていくことだろう。誠と天藍の同居期間は、たったの1か月。その1か月で2人はどんな生活を送り、天藍はどう変わっていくのだろうか。また、雨宮サイドで何が起こっているのかも非常に気になる。2人の動向からも、物語の展開からも、引き続き目が離せない! 文=月乃雫