10乗車中4乗車が無料だと? コミュニティバス縛りで知多半島を縦断しちゃったってマジ!?
■無料な理由は競艇のファンバスがスタートだから?
駅前のコンビニで昼食を買い、駅に戻ると次のバスが停車していた。次は青色の常滑市コミュニティバス「グルーン」である。近未来的なデザインのEV車はBYD製だ。常滑市からずいぶん離れているように感じるが、ちゃんと路線が伸びている。やはり車内は賑わっていて座席は満席、運賃は無料だ。知多武豊駅を出発するとEV車独特のスムーズな発進でとても静かだ。モーター音だけが車内に響く。 「Gruun(グルーン)」についてはEV車導入時に記事にしたが、ボートレースとこなめへ向かうファンバスから生まれたもので、2022年10月に常滑市内を走る他の路線バスと統合リニューアルされた。現在は北部エリア、市街地エリア、南部エリアに計6路線を6台のEVバスで運行している。ファンバスだったこともあり運賃は無料(当面の間)で、運行担当は知多乗合だが、事業主体はボートレース事業局なのはこのためだ。 バスは常滑市へ向けて知多半島を横断していく。距離はそこそこあるが、次は常滑市に入るまでバス停がないため、一気に走り抜けていく。3つほどバス停を過ぎると車窓には海が見えてくる。気がつけば知多半島の反対側に出て伊勢湾が見えてきた。筆者はその先の「熊野」バス停で下車した。 バスはそのまま常滑駅へ向かっていくが、南下を目指している筆者は逆方向のバスに乗り換える。時刻表を見ると20分ほどの待ち合わせなので昼食を取りのんびりと待つ。見送ったバスの方向から再びバスがやってきたが、今度は赤いバスだ。常滑南部・上野間線に乗車し、美浜町にある上野間駅を目指す。
■またまた運賃無料!
続けてやってきたワゴン車が次に乗車するバスで、美浜町の巡回ミニバス「自然号」である。車体に書かれた「美浜町行ってきバス自然号」がバスの目印だ。こちらも運賃は無料で、乗車時に降車するバス停を運転手に告げるタイプだ。乗客2人を乗せて出発した。 途中もう1人は下車したので、しばらくは貸切状態だったが、いわゆるバスの車内とは異なる乗用車に乗っている感覚だ。10分強で役場バス停まで来ると、他のルートのバスと連絡を取った後に出発し、目的地である知多厚生病院バス停で下車した。