インテリじゃないけれど 地元民が5年後の石巻を「ゆるく」変える
近江さんのメインの仕事は、コワーキングカフェ「IRORI」のマネージャー。被災した車庫を改修した場所で石巻2.0の活動拠点でもある。今年2月には「まちのロビー」を掲げてリニューアル。新設したカフェスペースでは誰でも自由に無料Wi-Fiの利用や充電が可能で、外から石巻を訪れた人と地元住民が集まる交流の場となっている。
アイトピア通りに面したIRORIのカウンター。通りを歩く人に近江さんが手を振ると、互いが笑顔になり立ち話が始まる。「地元の人間じゃ気づけない街の良さを、外からきた人が気づかせてくれた。今度はそれを地域の人に対して呼びかけることが大事だなと思っている」 震災から5年。復興を機に生まれた街づくり団体は、地域と絡み合いながら未来の石巻をつくる段階に少しずつ手を伸ばそうとしている。 (この記事はジャーナリストキャンプ2016石巻の作品です。執筆:武富陵一郎)
武富陵一郎