「ヒップアップも意識し…体の仕上がりは現役以上」プロレス引退した赤井沙希(37)の現在「好きなものを手放すにはすごい勇気が必要だった」
プロレス団体『DDTプロレスリング』に所属し、プロレスラーとして活躍していた赤井沙希さん。2023年11月に惜しまれながら約10年の現役生活を終えましたが、「リングじゃないところでも戦っていたい」と引退後の心境を語ります。(全3回中の1回) 【写真】もはやプロレスの「奇跡」赤井沙希さんの美しすぎるリング姿(全13枚)
■妊娠・出産だけが引退理由じゃなくていい ── プロレスラーを引退した直後と引退から10か月ぐらい経った今で、気持ちの変化はありましたか。 赤井さん:引退を発表してから餞別をたくさんいただいたので、引退直後はお礼のお手紙を書いたりご挨拶をしたりで慌ただしく、引退した実感がしばらくは全然わかなくて。でも、引退後に送られてきた対戦カードに自分の名前がないのをみて、『DDTプロレスリング』(以下DDT)に自分がいないのってこういう感じなんだって、そこで初めて寂しく感じました。でも寂しく感じたのはそのときくらいかも。現役時代から引き続き今も裏方としてDDTに関わっていますし、現役時代を思い返してふさぎ込むことはありません。
── DDTに対してすごく愛情があるのに、けじめをつけるためを理由に引退をされました。 赤井さん:引退を決意したときもまだ試合はできる状態でした。ただDDTやプロレスをめちゃくちゃ愛しているからこそ、選手として下り坂になっていく自分をファンの皆さんに見せるのが嫌という思いが強くあって。ピークをすぎた選手の試合を見せるのは申し訳ないというか、幸せな状況じゃないよな、と。 後輩に対する思いもありました。プロレスラーの引退理由は怪我や次の目標が見つかったということが多く、女性プロレスラーの場合は結婚や妊娠も理由に挙げられます。私の場合、どれも当てはまりません。結婚や妊娠で引退するのはおめでたいですが、それだけがプロレスラーの引退理由じゃないのを見せたかったし、私が次の道で輝くことができれば、現役の選手たちがプロレスをまっとうした後の未来が広がるかな、って。