【闘病】「自分は病気ではないと思っていた」10代で摂食障害、コロナ禍で再燃
長年摂食障害に悩まされながらも、自分なりの生活スタイルを送るおむすびさん。大学生だった10代に摂食障害と診断され、休学や入院を経験しながらも、現在は幸せなご家庭を築かれています。 【イラスト解説】「ストレスが限界に達した時に出る症状」で考えられる病気と対処法 なかなか周囲に理解されないと語るおむすびさんが、入院・通院を通して摂食障害と付き合っていった方法についてお話してもらいました。
自分は摂食障害じゃない、と思っていた
編集部: まず最初に、摂食障害とはどのような病気なのか教えてください。 おむすびさん: 摂食障害は極端な拒食や過食など、食事に関して重度の障害が表れる精神疾患の1つです。食事制限で極端に痩せる「神経性食欲不振症(AN)」、たくさん食べた後に体重増加を防ぐため嘔吐などの代償行動を繰り返す「神経性過食症(BN)」に分類されます。 どちらも自分の体重・体型に過剰な恐怖心とやせ願望を持ち、体型が変わってしまうことを過度に恐れます。
気持ちが落ち着き、症状も治まったように見えたが…
編集部: 治療開始後の生活はどのように変わったのでしょうか? おむすびさん: 最初のうちは行動制限で外出もできず、食後は必ず横になるといった縛りができたので、窮屈で仕方ありませんでした。それに、元の正常な体重に戻ることを「太る」と考えて恐ろしく感じ、体重増加への不安で精神的に不安定な状況でした。
見た目や性格で他人を判断しないで欲しい
編集部: 治療中に心の支えになったものはなんでしょうか? おむすびさん: 両親のサポートがとても大きかったです。初めて病院に連れていかれた時はかなり反発しましたが、それがなかったら今のような状況になっていないと思うと感謝しかありません。 そして、夫も大きな存在です。食べることが上手くいかないことを理解して受け入れてくれていることが、安心感になっています。
編集部まとめ
摂食障害の多くは若い女性に発症し、国内の患者数はおよそ22万人と推計されています。また、あまり知られていませんが死亡率も5%と高く、単なる食事の問題として済ませることはできません。 10代で摂食障害を発症し、10年以上経った今でも闘い続けているおむすびさん。周囲が本人の辛さを理解して寄り添うことが、摂食障害を克服するスタートラインになるのではないでしょうか。