東大目指す子の「自信を無くす」親の残酷な一言。子どもがのびのび成長するための親の心構え
そんな僕に対して、音楽の先生が、『ドラゴン桜』の桜木先生のように、「東大に行け」と言ったから、僕は東大を目指すことにしたのです。 東大に合格した後でその先生に、「あの時、僕に『東大に行け』と言ったのは、僕が東大に行ける実力を秘めていると思ったからですか?」と聞いたことがあります。 答えは「いや、まったくそんなふうには思っていなかった。でも、お前は周りの大人たちからあんまり期待されていなかったから、それが不憫だと思ったんだ」とのことでした。
「子どもは、周りの大人が期待した以上には伸びない。周りの大人が全員『ここまでだろうな』とラインを引いたら、そこから上に行くことはない。だから、俺くらいは、そのラインを天井のところまで引いて、『お前は、ここまで行けるはずだ』って言ってやろうと思ったんだ」 東大に逆転合格した人も、この音楽の先生のケースと同じように、「周りの大人から言われた言葉で東大を目指した」という場合が多いです。 『ドラゴン桜』でも、周りの大人の言葉で、子どもの自己肯定感が大きく変わるという話があります。
※外部配信先では漫画を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください ここで描かれているとおり、子どもが自分のことを信じることができるかどうかは、周りの大人の声がけによって変わります。 僕は音楽の先生から「お前だったら頑張れる。東大に行け」と言われたから変われた人間です。 そんな僕の目から見て、「子どもが東大を目指したらどうするんだ」という言葉は、とても残念に思います。
■子どものことを信じる大切さ 少なくとも親御さんがそう言ってしまっているうちは、子どもは東大に限らず、どんなささいなことでも「やってみよう」という気にはなれないだろうな、と。 ほんの少しでいいので、子どものことを信じてあげる大人であってほしいと思います。そうすれば、子どもはのびのびと成長できるのではないか、と。リアルドラゴン桜な人間として、僕はそう思うのです。 受験勉強や、子どもへの教育など、西岡壱誠さんへの質問を募集しています。こちらの応募フォームからご応募ください。
西岡 壱誠 :現役東大生・ドラゴン桜2編集担当